あざと人妻パートさんの誘惑沼にハマり、卒業するまでの半年間、バイト中こっそりショートタイム不倫 シフト5時間精子枯れ果てるまで中出ししまくった思い出の日々。 北野未奈

作品の感想&レビュー

1. イーロン・マヌク

   2024年1月24日

   方向性は面白いのに、結局は痴女もののテンプレという中途半端な作品

   川口監督が指揮する作品に登場する男優の名前がニックであるのは、同時期にリリースされた『優しいだけの男と妻に捨てられたので…』と同じ組み合わせです。

   この作品では、経営者の奥さんという設定が全く人妻パートさんというイメージとは異なり、あざといというキャラクターでもありません。タイトルと内容が微妙に食い違っています。また、バイト学生が彼女と別れたことを聞いて火遊び的に手を出すという手軽なストーリーも、多忙を理由に妊活がうまくいっていない夫婦という前ぶりからするとあまり納得できません。

   作風としては、社会的・経済的な制約や人間関係のしがらみからオスの本能のリミッターを一つずつ外していくという方向性は、一般的な痴女ものとは一線を画して個性的です。もしバレなければ、責任を取らなくてもよければ、社会的な制裁を受けなければ、人間関係に影響がなければ、あなたは本当はどうしたいのか？と男性の本能に訴えています。最初は躊躇していた学生が次第に積極的に人妻に子供を作るように変わっていく流れが描かれています。

   しかし、後半ではお前はどうしたい？ではなく私はこうしたいという女性の主張の方が強くなり、方向性が変わってしまいます。特に終盤の騎乗位中出しなど、男性に自分の精子を舐めさせるといった痴女的な要素が強すぎて、男性を支配し精子を搾り取るメスの本能を優先する終わり方になっています。最初は男性が自由に絵を描かせられるキャンバスであったはずが、途中から女性が絵筆を取り上げて結局は自分の絵にしてしまう印象を受けます。

   バックヤードでの関係も、バレないようにするだけであるために手抜きが目立っており、タイミング的にも誰かにバレても問題ないというモラル破壊的な演出もありませんし、店内の様子を監視するモニターなどの小道具を活用するアイデアもありません。

   物語の設定では、夫婦のセックスレスが問題であるはずが、普通に夫の子供を妊娠したというエンディングに至ってしまいます。まだ試作段階だと言っても、評価するに値するレベルには至っていません。結局、この作品はただ若い男性が痴女妻と関係を持っただけの平凡な作品にまとまっており、ありきたりな痴女ものの制約を乗り越えられなかったという残念な感じがします。逆に考えれば、経営者ではなく人妻の方を経営者に設定するなど、既存のネタから自由になることも考えられると思いますが、現在の市場ではムーディーズとの差別化も微妙なので、斬新な作品を作ることは難しいかもしれません。