僕だけに甘えさせてくれる巨乳JK妻を他の男に抱かせてみた総集編

作品の感想&レビュー

1. 水依

   2023年2月10日

   「寝取らせ」の新風にして怪作

   爆乳の女子高生の妻を他の男に寝取らせるという、ありそうで無かったコンセプト。特筆すべきは、NTR（寝取られ）作品ながら、ある意味淡白な湿っぽさがあることだ。

   夫婦関係は良好で、夫の寝取られ願望をヒロインは簡単に受け入れて協力する。間男とのセックスで快感を得つつも、夫との愛は変わらず、きちんと戻ってきてくれる。何の後始末も残らない。その意味で、気軽に読めるNTR作品と言える。

   しかし、このシリーズの傑作となっているのは、2巻の展開によるものである。
   2巻では、温泉旅行先で妻を多くの男たちに寝取らせ、乱交させる。ここまではよくある話だが、異なるのは乱交の果てにヒロインがなんと受精してしまうことだ。
   巨乳で女子高生でありながら、自分を慕ってくれる夢のような存在を、自分の欲望のために他人に抱かせ、さらには父親のわからない子供を授かってしまうのだ。
   夫婦ともに気づかずに寝取らせを続け、夫の後輩、上司、そしてヒロインの同級生と様々な男と関係をもちながらも、ヒロインはお腹の中に既に他の男の精子があるにも関わらず、外に出してくださいと懇願し、それを無視され続け、毎回種付けされる展開には飽きることがない。

   しかし、怪作として評価した理由もある。
   2巻の受精の後、後の話に一切関係を持たせていない点だ。3巻、4巻、5巻でも、前述のシチュエーションを強調するようなセリフや演出があっても良いのに、まったく存在しない。おそらく、作者はこのシリーズの強みを理解していないのだろう。
   さらに、寝取らせと称しながら、普通の寝取られものや単なるビッチものに転じたりと、ジャンルが交錯している。

   さらに、この総集編においても、他作品のヒロインを出すこと自体は良いが、ただのラーメン大食い対決という内容ではエロも何もない。なぜこのような判断がなされたのか理解に苦しむ。
   また、女子高生と結婚していることを隠さずにいるのに、特に理由もなく受け入れられることを見ると、おそらく作者は話作りを適当に行っているのだろうし、2巻の展開も狙ったものではなく、初心者の幸運な出来事のように思える。

   しかし、それを抔いても2巻は最高であり、次作の8巻では妊娠に触れる予定だという。内容次第で、NTR作品の歴史に傷跡を残す可能性もある。
   まるでサイコロを振るような博打のようなこのシリーズだが、どのような展開を辿るのか、見届けたい。