たびじ 母と子のふたり旅 伊東沙蘭

作品の感想&レビュー

1. しまにゃん

   2023年10月10日

   筋書きはつまらないが、女優のしゃべり演技がすごい

   久しぶりにシリーズが復活しましたが、寂しい人々が慰め合うという単純なストーリーはあまり面白くありません。伊東沙蘭のセクシーな演技や、母親のキャラクターがドエロい下着を着てくることも、ストーリーの中で特に活かされていませんし、全体的に話の起伏がなく、ストーリー性を求める人には期待はずれかもしれません。

   ただし、今回は性行為の演出に力が入っており、ドラマとしては凝っていると言えますが、性行為はテンプレのAVセックスとは全く異なるものです。母と息子が偶然近親相姦することになった後、時間をかけてちゃんと会話をしながら、探求していくようすがとても力強く描かれています。

   女優のキャラクターとしては、初めての近親相姦に対する緊張や興奮、羞恥心などの感情表現は、演じる女優によってはミスキャストと感じられるところもありますが、セックスしながらのコミュニケーションスキルという、この作品において最も重要な点で、ベテランの実力が発揮されています。台本とアドリブの違いが分からないくらい、主観的な演技がよくされています。ルックスやスキルの面では女優とのバランスが良くないと言えますし、女優だけではなく男優ももう少し間を埋めるべきですが、伊東沙蘭はやる気をなくしたり手抜きを始めたりすることなく、最後まで母役を全うしていることは素晴らしいと言えます。

   近親相姦や中出しという禁忌感のない筋書きや、中盤プレイの普通さからすると、星3つくらいの評価ですが、セックスや会話が高いレベルでこなされているという圧巻の演技力により、星5つまで引き上げられたと言えるでしょう。制作陣が調子に乗って、同じことを他の女優でもやろうとすると大失敗しそうですが、アドリブ力の高い優れた女優であれば、同じような作風での作品を見てみたいと思います。