ドスケベ妖怪 淫ら家のご主人様

作品の感想&レビュー

1. 工房の庭

   2024年12月23日

   超刺さった

   作品についての説明とサンプル画像を見ると、すばらしいと思います。そのようなレベルなので、このサークルのファンなら期待通りの作品だと思います。

   個人的な感想ですが、この作品を読んでいて何か引っかかったり反発したりする部分がたくさんありました。作品は鬼郎の敗北とその後の惨めな生活が描かれて終わりますが、その過程や結果において、鬼郎ならもっとひどい状況から逆転勝利しているしこんなの鬼郎じゃないと感じました。

   ああ、これが刺さるということなのかな、とふと気づきました。原作に思い入れがあると、こんなにも興奮するのですね。大変満足しています。

   ただ、ひとつだけ言わせてもらうと、このような作品では段階的に堕ちていく様が重要だと考えます。作品ではヒロインがたくさん登場し、グループ全体で段階的な展開が描かれますが、個々のキャラクターは基本的に即座に堕ちるか、匂わせて退場再登場時には既に堕ちているという展開が多く、それが惜しいと思うときがあります。それはそれで魅力的なのですが、メインヒロインの2人くらいは段階的に精神的に蝕まれ、クライマックスで完全に堕ち、最後には悪に完全に染まった笑顔で、鬼郎が救出にやってくるシーンまで描かれると、さらに大満足だったと思います。